仲良くしましょ!


written by 守川静都様


 その小さな部屋には、白々とした光だけが満ちていた。
 虚飾を極力廃した、機能性一点張りの無機質な部屋。
 そこがエヴァンゲリオンパイロットに与えられ、ネルフ内に「個人」を持ち込める唯一の部屋と言っていい。
 パイロット控室。
 この世にたった三人だけの貴重なパイロットのためにあてがわれた部屋にしては、居住性だの快適性だのには全く無縁の場所だった。
 それでも、個人のプライベートなど無視されるのが当然のこの組織内において、この部屋だけはそれが保証されている……そうだ。
 その建前を鵜呑みにしていいのかどうかは、当のパイロットたちには理解の外ではあったが。
 片側の壁面にロッカーが居並ぶだけの殺風景な狭苦しいそんな部屋の中で、一人の少女が、か細く甲高い嗚咽を先刻から漏らし続けていた。
「はあああああっ……んんぅ……くはぁ……っ……」
 美しい桜色をした少し薄めの唇から漏れでる声は、どこをどう聞いても苦しみや悲しみに彩られた苦鳴などではなかった。
 長い金色の髪を揺らして上げる少女の泣き声は、まぎれもなく肉体に与えられる悦楽によって引きだされた淫猥な響きを色濃く帯びていた。
「ひぃ……ああああっ、あくうっ、ひぃあっ……あふぅ……」
 部屋の中央に、おまけのように置かれている安っぽいビニールレザーを張られた長椅子があり、濃いグレーの座面の上に美しい少女が裸身を横たわらせていた。
 長い金髪を無残に床へと雪崩れ散らし、伸びやかな四肢を力なく長椅子の外に投げ出したしどけない格好で。
 そんな姿を曝しているのはエヴァンゲリオン弐号機のパイロットの惣流・アスカ・ラングレーだ。
 彼女の傍らの床の上には、脱ぎ捨てられた深紅のプラグスーツがくしゃくしゃになって落ちていた。
 何らかのテストの後だったのだろうか?
 潤んだ蒼い瞳の焦点を中空に彷徨わせながら、アスカは少女と呼ぶに相応しい華奢な体つきには不似合いな、十四才の少女とはとても思えぬ張りのある豊満な胸を大きく揺すり荒い息を何度もついて、必死に何かを耐えようとしつづけていた。
 その何かが何なのかは、アスカのこの姿を見れば一目瞭然ではあったが。
「ひっ……あ、あ、あ、あっ……あぅぉ……」
 アスカの小さな口が大きく開かれ、意味を成さない言葉が狭い部屋の空気の温度と湿度を高めては虚空に消えゆく。
 開かれた口の端からは言葉だけではなく、泡立って粘つく涎さえもが流されて、秀麗な横顔を自ら淫らに汚していく。
「……気持ち、いいのね」
 突然、声が一つ割り込んできた。
 明確な意志を表わしつつ、それでいて感情は表そうとはしない透徹な声だった。
 その声は、大きく割り広げられたアスカの白く長い脚の間から聞こえた。
 滑らかな内股を擦り合わせてアスカが快楽に耐えようとするのを両手で押さえ付けて許さず、むりやり開かせた脚の間に顔を埋めていた少女が呟いたのだった。
 それはエヴァンゲリオン零号機パイロットの綾波レイだった。
 上げたレイの顔の口許は、アスカの胎内から悦楽によって分泌させられた粘液で、いかがわしいくらいに淫らに艶やかに濡れ光っていた。
 アスカが潤沢に漏らした愛液を、伸ばした舌で舐め取りながらレイが言葉を続ける。
「もっとあなたの声をわたしに聞かせて……仲良くしましょう……」
 表情を変えないままそう言うと、レイは再び尖らせた舌をアスカの濡れそぼって淫らに身をよじる秘裂へと埋没させた。
「ひ……ちが……ちがうっ! こんな……こんなことのつもりで言ったんじゃないのよぉっ!」
 腰の内奥を再び襲う、度を過ぎる淫靡な刺激を耐え忍びながらアスカは必死になってレイに向けて言い募った。
 それが無駄な抵抗だと判っていても言わずにいられなくて。
 そう遠くはない過去に、いま、自分を犯している少女に自分から投げ掛けた言葉を思い起こしながら。
『仲良くしましょ』
 その時レイはアスカが掛けた言葉に短く言い返したのだった。
『命令があればそうするわ』
 一言、ぶっきらぼうなくらいの言葉でもって。
 そしていま、レイはアスカを自ら犯すことで「仲良く」しているらしいのだった。
「め……命令でも……ああっ……や、やめっ……出たって、いうの?」
 そのことを思いだして、アスカはレイに訊き返した。
 すると、レイの舌先の動きがふと止んで、声が帰された。
「違うわ……でも、わたしはあなたと仲良くしなければならないの」
 アスカの問いに答えるだけは答えると、再びレイは既に蕩けきっている秘裂の中へと長く舌を伸ばし入れ、舌先をスプーンのようにして滔々と溢れる淫蜜を舌の上にすくい取り、粘つく音を立てて飲み干してゆく。
「あっ! ひいいいっ! や、やぁ……そ、そんなの飲まないでぇっ!」
 身体を襲う快楽と聴覚を襲う淫らな音に翻弄されて、アスカは伸びやかな四肢を震わせながら叫ぶことでしか、同年齢の少女の与える舌技に狂いかける自分を戒めることができなかった。
 それ以上の抵抗はしようがなかった。
 そもそもレイが不意に自分に与えてくれた濃厚なキス一つだけで、身体の自由を奪われてしまったのだ。
 アスカとて驚いた。
 しかし、レイの舌がアスカの唇をくすぐって素早く口腔内に侵入し、蛭のように蠢く舌でアスカのそれを絡めとった瞬間に身体の力はくったりと抜けてしまったのだった。
 なまじアスカが、碇シンジという少年によって性の禁断の蜜の味を一つならず知ってしまっていることが裏目に出ていた。
 シンジ以上の繊細さで、レイはアスカがシンジによって開発されてきた性感帯を素早く見抜き、アスカの弱点を的確に突いてきたのだった。
 歯茎をなぞるように舌を滑らせ、うなじに吸い付き、綺麗に処理された腋の下を舐め回す。そよぐようにアスカの胸と股間に滑り込んだレイの繊手は女が最も弱いところを素直に攻略した。
 そして、アスカも当然ながらそこを責められてはひとたまりもなかった。
「や、やめて……ファースト……お願い……これ以上はしないで……許して、ゆるしてぇ……」
 だからこそ、アスカにできることといえば懇願することくらいだった。
 誰にも負けたことを認めたくはないアスカだったが、いま自分を苛む悦楽にだけはどのような抵抗もできないことが肉体で判ってしまっていた。
 だからこそ、必死になってレイの凌辱をやめさせようとしているのだ。
 やめてもらうことができれば、自分が負けたことにはならないのだから。
 だが、必死の言葉を耳にしたレイは怪訝そうな表情を浮かべた。
「本当にやめてしまってもいいの? あなたのここはこんなになっているのに」
 そう言いながら、レイはアスカの真意を確かめるように狭い秘裂に今度は指を突き立て蜜を絡め、濡れた指先で充血して重く開いた花弁をいらうようにゆっくりとなぞり上げていく。
「ふぅっ! くぁあはぁあ……っ!」
 ギシギシと安物のベンチを激しく軋ませて、アスカの身体が指先に弄くられた腰を頂点にして弓なりに反り返った。
 いつもシンジが言ってくれる「アスカってとても感じやすいんだね」という言葉が思いだされる。
 自分の体の反応をシンジが心から愉しんでくれることはとても嬉しく、愛しい人にそういうことを言わせることの出来る自分の肉体的な魅力はアスカのプライドを十二分に満たし、誇らしかった。
 だが、意に染まぬレイとのレズビアンプレイであっても、おそろしいほどに激しく反応してしまう自分の身体がいまはアスカにとっては酷く恨めしかった。
 アスカの上げたまぎれもない悦びの言葉に、レイは目を細めて微笑んだ。
 睦みあいを始めて小一時間が過ぎていたが、初めてレイが表情らしきものを浮かべた。
 薄い笑みを浮かべたまま、突き立てた指先を今度は中を掻き回すようにしてみる。
 おびたただしく濡れた谷間と、白い指先からにちゃにちゃと糸を引く音がかすかだが、激しく響いてアスカの耳さえも犯そうとする。
「うっ……うあっ……ああ、そんな……そんなことぉ……あんっ……ああっ……あふぅ……か、掻き回しちゃ……だめぇ……い……いやぁ……」
「ほら……やっぱり全然嫌がってない」
 そう言うレイの口許に今度こそはっきりとした笑みが浮かんでいた。
 だが、その笑みは決して酷薄なものではなく、どこかしら慈愛さえ覚えてしまうような優しさの感じられるようなものだった。



 ――嫌ぁっ……こんな、こんなのってないよぉ……
 だが、同性に犯される恥ずかしさの余りに目を瞑ってしまったアスカは、レイのそんな表情を見ることもできずに、心とは裏腹に感じてしまう肉体を持て余し、心の中で泣き言をこぼした。
 だが、泣き言を言えることさえも風前の灯火だったのだ。
 それほどまでにアスカの肉体の反応は過敏だったのだ。
 ――嘘よぉ……嫌なのに……アタシ凄く感じちゃってる……
 それは紛れもない事実だった。
 シンジに抱かれてからどれくらいになるだろう。
 体を重ね合った回数は数知れない。
 しかし、シンジ以外の人間に肌をまさぐられた経験はさすがになかった。
 だからこそ、いま、絶対的な他者のレイに体を撫で回されてアスカは自分では自覚することのできない背徳的な悦楽に蝕まれ始めていたのだった。
 それはアスカの理性や知性とは全くかけ離れた地点での事実だった。
 ――どうして……なんで……レイの指が……こんなにいいのよ……
 シンジの指ではなく、他人の指、そして舌で秘所を抉られ、蹂躙されることがこれほどまでに気持ちのいいことだとは想像もしなかった。
 同性に抱かれる不道徳さ、そしてシンジに対しての不貞と言う二重の背徳行為がアスカの官能に激しい炎を燃やし始めたのだった。
「あなたのここ、とても綺麗……」
 アスカの抱えた心中の葛藤など露知らず、レイは白い指先を繊細に蠢かせて、アスカの秘めたる官能美を少しずつ、けれど大胆に白日の下に曝けだしてゆく。
 充血して、大きく育った外側の花弁に膣奥からとめどもなく溢れ出してくる淫蜜をたっぷりと塗り伸ばして更に淫らに育てながら、滴ろうとする蜜を長く伸ばした舌先で優しく掬い取っては染み込ませようとするかのように丹念に塗り付ける。
「まるで、花が咲いているみたい」
 普段ならば決して使うはずもないだろう比喩さえ使い、レイはアスカのてらてらと濡れ光る秘裂が自分の舌先によって蕩かされてゆく姿を克明に描写し、言葉に置き換える。
「判るでしょう? わたしの舌と指先を感じて、あなたのここがとても嬉しがってるの」
 指先と舌先でとろとろに蕩かしほぐした秘裂から淫らな銀糸を引かせつつレイは言う。
「も……もう言わないでぇ……恥ずかしい……恥ずかしくて死んじゃうぅ……」
 そう言いながら、アスカは心の裡でもっと辱めて欲しいとせがんでいた。
 自分でも気づかぬうちに
 ――アタシ……恥ずかしいのに……気持ちいい……なんでぇ、どうしてよぉ……
 アスカの言葉と心が裏腹なことに気がついているレイは、そんなアスカの気持ちを解きほぐそうというのか、言葉を継いだ。
「恥ずかしいことではないわ。女なら誰でもこうされれば気持ちいいの……」
 アスカの耳に唇を寄せながら、レイはアスカの耳穴に熱く湿った息を吹きかけながら囁きかけた。
「ひっ、ああああああっ! み……耳はやめてぇ……感じすぎ、ちゃ……ああうっ」
 耳朶を舌先でかすかにねぶられ、産毛をそよがせられてアスカは嫌々をするように顔を振って、必死にレイの舌から逃れようとする。
 だが、それを許すようなレイではない。
 彼女が一度決めた意志の力の苛烈さは、アスカ以上なのだから。
「逃げないで……」
 そう言いつつ、レイはとうとう錐のように尖らせた舌先を小さな耳の穴の中へと侵入させてきた。
「い……嫌ぁ、き、気持ち悪いっ! やだぁ、変な音させないでぇっ!」
 たっぷりと唾液で濡れた舌先と、そんなものを一度も受け入れたことのなかった穴が立てるあまりにも直接的な水音に、アスカの聴覚は完全に犯された。
 ぶちゅっ、ずるっ、じゅぴゅっ……
 総毛立つほどに下品で醜悪な音。
 それだけに生々しく自分が何をしているのかを、アスカに突きつける。
 その事実に耐えられるだけの理性をもはやアスカは持てそうになかった。
 ――も……もうダメぇ……もう嫌ぁ……何も……なにも考えられないぃ……



 そう思った矢先のことだった。
「ひぃあああああああああああっ!」
 突然股間を襲った予期せぬ快楽に、アスカは両目を見開いて絶叫を上げた。
 いままでにないくらいに猛り狂ってしまっていた肉真珠をレイの指先でつままれてしまったのだ。
 柔襞に守られた肉真珠がレイの指によって剥きだしにされ、優しく挟まれながら擦り上げられたのだった。
「ほら……本当は気持ちいいんでしょう? こんなに固く勃たせて……」
 淫蜜を絡めた指先で、レイはアスカの肉真珠を優しく激しく擦り、爪先で弾く。
「ああ……あがっ……あ、あ、あ、あぐぅ……くはぁぅ……うぅ……んあぁ……」
 その一撃は簡単にアスカの守ってきた理性をとうとう打ち砕いた。
 だから絶叫の後、一波が去ったあとにアスカは叫ばずにはいられなかった。
 ちゃんと意味のある言葉でもって。
 もう一度、いまの味を味あわせて欲しくて。
「も……もうどうでもいいわっ! もっとぉ……もっと気持ち良くしてぇっ!! お願いファースト、もっとアタシを弄ってぇっ! いかせてぇっ! アンタの好きなようにアタシをいじくり回してぇっ!」
 恥も外聞もかなぐり捨てて、アスカは大声で叫んでいた。
 もはや肉体全てが凄まじい熱を帯びたように思え、濡れそぼった秘裂にいたっては熱水が止めどなく吹き出してくるかのようだったのだ。
 この火照りを静めてくれるのがシンジでなくても、たとえ自分が嫌っているレイであっても、もはや構いはしなかった。
 しかし、アスカの上げた台詞をレイは気に入らなかったようだった。
 レイは無情にもアスカの濡れた谷間から指先を引き上げてしまう。
 肉真珠と指先の間に淫らな銀糸が伸び、儚く千切れた。
「嫌。ファーストなんて呼ばないで」
 そう言うとレイはアスカの耳を唇で甘く噛んだ。
 その言葉には意地の悪い響きは全くない。
 あったのは、ただ、拗ねたような可愛らしさだけだったのだ。
「わ……判ったわ、レイっ……レイって呼べばいいんでしょうっ! だからっ、だからぁ……ねぇっ! もっと、もっとぉ!」
 それには気づかなかったが、必死にアスカは言い募り、あれほど疎んでいたはずの少女の名を、なんの抵抗もなく呼び捨てた。
「うれしい……」
 しかし、そう言って軽くアスカの耳を今度は歯で甘噛みしたものの、結局レイはアスカに更なるエクスタシーの味を与えることないまま、いったん体を離してしまった。
「ひ……酷いぃっ! やだぁ、やめちゃいやぁっ! ねぇレイっ、レイってばぁっ!」
 まるでお気に入りの玩具を取り上げられた幼児のようにアスカは半狂乱になって、レイの指先が与えてくれる細やかな愛撫を切望した。
「少し我慢して。すぐに戻るわ」
 どうしても冷たく響いてしまう声音でアスカに言い捨て、レイは自分のロッカーへと足早に歩くと扉を開いた。
 中には鞄と制服だけがあった。
 レイらしいというべきか、無駄な装飾の類いはいっさいない。
 しかし、そのロッカーの中の下に奇妙なものが置かれていた。
 耐圧耐爆仕様の合金製と思しき銀色の六角形をした瓶のようなものだった。
 それを取りだすと、約束通りレイは再びアスカの元へと戻った。
 レイの右手に握られたそれは二リッターのペットボトル程度の大きさだった。
 戻ってきたレイを、アスカは涙の滲んだ蒼い瞳で恨めしげに見上げると、レイを誘うように口を開いた。
「ねぇ、レイってばぁ……身体がぁ、身体が熱くて……欲しくて……イキたくてたまらないのよぉ……」
 レイを待てず、アスカは自らの指で自分自身を慰めはじめてしまっていた。
 両手の指を淫らに咲き誇った秘裂に突き入れてめちゃくちゃに掻き回し、淫蜜に濡れた指を引き抜くと年の割には過剰なくらいに豊かな胸を揉みしだく。
 重量感のある美麗な肉塊はアスカの手には余り、握り締めた指の間からはみだすほどだった。
 その指に挟まれて、ピンク色の可愛らしい乳首が限界ギリギリまで勃ちあがって、無言ながら雄弁に激烈な愛撫を要求していた。
 かつてないほどに過激に力を両の手に込めて胸を揉みしだいても、一向に痛みを覚えないまでにアスカは完全に性の愉悦の虜となってしまっていた。
「あなたの胸、とても綺麗……」
 こね上げられて柔らかく変形するアスカの形のいい胸を見つめて、うっとりとレイがこぼし、続ける。
「もっとあなたを綺麗にしてあげる……あなたが知らないあなたをわたしが見せてあげる」
 そう言うと、レイは瓶の蓋に指をかける。
 直径五センチほどもあるそれをレイがぐいっとひねると、九十度ほど回されたところでポップアップタイプの蓋が開く。
 蓋の開いた瓶をレイはアスカの上へとかざすと、それを傾ける。
 中にいったい何が入っているのだろうか?
 ただのローションや媚薬、などと言ったものではあるまい。
 それであればこんな厳重な瓶には入れたりはしないだろう。
 傾けられた瓶の口から、何かが顔を出し始める。
 恐ろしいほどの粘性を持った液体のようだった。
 すぐに滴ることもなく、ぶるぶると震えて重く長く伸びながら濃いオレンジ色をした粘性体がゆっくりと滴る。
「な……なに、なんなの。それ?」
 ねっとりと降りかかってくる物体に一抹の不安と嫌悪感を覚えて思わずアスカは不安げな言葉を漏らしていた。
「大丈夫……あなたもよく知ってるものだもの」
「そ……」
 そうなの? と続けようとしたアスカだったが重く揺れる乳房にそれが降りかかった瞬間に焼け付くような熱さを感じて、体を思わず引きつらせてしまった。
 もちろん、それが熱を帯びていたわけではない。
 ただ、それがアスカの肌に接触した瞬間にアスカは言い知れぬ何かを感じたのだった。
「れ……レイぃっ! な……何かがアタシの中にぃっ!」



 これもまた身体の中のことではない。
 アスカの頭の中に怒濤のごとく、意味を為さぬ何らかの「思い」が流れ込んできているのだった。
「あなたもよく知っているもの……それの本当の姿」
 全てがアスカの上に流れ落ちるのを見届けたレイは空になった瓶を傍らに置いた。
 レイの手に隠されていた瓶の横腹には驚くべきマークがあった。
 サイコハザード。
 すなわち精神汚染注意のマークが。
「アタシもよく知ってって……ひぅっ!」
 レイの言葉を反芻しかけたアスカだったが、突然それが悲鳴に変わる。
「ひっ! ひぐぁっ! ひゃっ……はぐぅ……ひっ、いひぃいいいいっ!」
 全身を掻き毟るようにして、アスカが裸身を震わせ悲鳴を上げはじめる。
 ――なっ……いやあっ、何これ、きっ……気持ち、良すぎるぅっ!
 どんなにアスカが暴れようとも、アスカの身体を取り巻いた液体は滴り落ちることなく、まるでアスカを取り込もうというかのように離れないのだった。
 それどころか……
「イッ! イッちゃうぅっ! ダメぇっ! そんなっ、いきなりすぎるゥッ! あっ、あひっ、あひあひああああああああああッ!」
 びくびくっと体を激しく震わせて、アスカは唐突すぎる絶頂に達していた。
「あっ……そんなっ、イッたばかりなのに、まだ、まだ全然気持ちいいよォッ!」
 絶頂を極めたはずなのに、まだ何かが身体の奥で燃え残っているかのような感覚に、アスカは子宮の奥が本当に疼き始めるということを初めて感じていた。
 女性が興奮してくると子宮は確かに腟孔の方へと降りてくるのだが、それを超えてまるで子宮それが独立した生き物のようにそこへ熱い液体をぶちまけてもらいたがっているかのように暴れ始めたようにアスカには思えた。
 ――う……疼くよぉ……お腹が熱いぃ……こんなの、こんな凄いのぉ……
 アスカの傍らにレイは腰を下ろすと、上気して汗を滴らせるアスカの表情を見つめながら自らを指で慰め始めた。
「それはLCL……LCLの本当の姿……人の心を移し取って伝えるもの」
 そう言いながら、レイは我慢に我慢を重ねてきた自分自身の性の炎を静めるべく、激しく指を使い始めた。
「ひあぅっ……だ……誰……あはあっ……おひぁああああああああっ、ひっ、ひぎっ、ひいぃっ……心ぉ、おふぅ……なの……よぉ……?」
 体の表面を無数の虫が這い回っているかのようなおぞましくも甘美すぎる感覚に襲われながら、アスカはレイに訊ねる。
 言いながら、けれどアスカには判っていた。
 これほどまでに激しく、甘く自分を求める存在といえば、この世界にたった一人しかいないということを。
「ああっ……碇くん……はぁっ……碇くんが……あっあっあっ……あなたを……呼んでいたの……くはあっ……うぅんっ!」
 ぐちゅぐちゅと秘裂を掻き回し、アスカには多少劣るがそれでも量感のたっぷりとある胸を愛液で濡れた指で激しく揉みしだきながら、荒い息をつく合間にレイが答える。
 その名を耳にして、アスカの心は一瞬乱れた。
 判ってはいたが、これほどの激しさをシンジが秘めていたとは思えなかったからだ。
「あぐぅ……碇くん……は、あなたの……ひっいいっ……ことを……うふぅ……あっあっあっ……あはあああああああっ!」
「え?」
 聞き返したアスカだったが、レイは満足とはほど遠い絶頂に達してアスカの疑問を聞いてはいなかった。
 満足できない絶頂感。
 くすぶるだけのやるせない思い。
 それでも、それを貪らねばどうしようもないほどにレイの肉体にも火がついていたのだった。
 レイの白い内股が震えて、悩ましげに曲げ伸ばしされるのを見つめてアスカはもう一度訊ねた。
「ば……バカシンジが……ああっ、どうした……の……よぉっ!」
 無論その間も、LCLによる肉体への愛撫は続けられていたが、アスカはそれによがり狂ってしまうことを必死に堪えた。
 唇が切れるほどに噛みしめて自分の言葉を待つ蒼い視線に気づき、レイは上体を起こすとアスカのそばににじり寄ると自身の紅い視線を絡ませた。
「……碇くんはアスカのことを好きだから抱いている。でも、あなたに嫌われないように自分の欲望を抑えつけているの。だから、心の中だけであなたを自分のしたいように犯している」
「そんな……あひっ、そんなはず……くうぅっ……ないわ……」
 思わずアスカはレイの言葉を否定し、シンジの優しい愛撫の数々を思い返した。
 稚拙なものではあったが、シンジとのセックスはアスカに心の安らぎを与えてくれた。
 優しい言葉と思いやりに溢れた幸せな交合。
 そのことがシンジの心にそれほどの負担を強いているとは考えてもみなかった。
 それどころか最近ではアスカはシンジに対して「抱かせてやっている」気にすらなっていたのだ。
 自分の心のケアではなく、シンジの心と特に身体のケアに自分を与えているつもりになりかかっていたのだ。
「でも、それは誰でも同じはず。あなたも……誰でも好きな人に嫌われるのは怖いわ。だからわたしはこの碇くんのどこにも行きようのない思いを遂げさせてあげてきた。でも……もう限界……」
 そう言ったときのレイの表情をアスカは一生忘れないだろう。
 初めて見たレイの感情豊かな顔。
 だが、それはあまりにも哀しげで、淋しそうな顔だった。
 ――レイ……アンタ……
「初めはわたしでも碇くんは悦んでくれた……でも、碇くんのあなたへの思いは昂ぶるばかり……わたしじゃ碇くんの役に立てない……あのとき、碇くんを守るのはわたしの役目と決めたのに……」
「!」
 そのとき、アスカは全ての快感を忘れるほどの衝撃を受けた。
 レイの瞳に盛り上がって零れ落ちた清冽で透明な液体。
 少女の涙にアスカは心を激しく揺さぶられていた。
「これが……シンジの心……」
 それならば……
 アスカは自分の意志の力を総動員で掻き集めて奮い立たせた。
「くぅっ……」
 噛みしめた唇の端が裂け、紅玉のような血の粒が盛り上がり、唾液と混じると紅のように滲む。
 その痛みにアスカは意識を集中し、力を込めた手を伸ばすと胸から股間へとかけて広がっていたLCLを腹の上に寄せ集める。
「アンタがシンジだって言うんなら……」
 一言一言、言い聞かせるようにしてアスカはLCLを両手で掴んで絞り上げる。
「ちゃんとアタシたち二人に責任とんなさいよっ!」
 怒りにも似た感情に衝き動かされて、アスカはとうとう叫んでいた。
「全くバカシンジの癖にっ!」
 鋭く言い放ち、アスカはひとかたまりになって腹の上でぶよぶよと震えているLCLを床の上に投げ捨てて、身を起こした。
 蒼い氷が燃え上がったかのような双眸でぶるぶると震え続けるLCLを睨みつける。
 ほんの一時間ほど前まではレイのことなどなんとも思っていなかった。
 しかし、レイという少女のやるせない思いを知ってしまったいま、アスカはそんな哀しい少女をたまらなく愛おしく思ってしまったのだった。
 シンジに対するものとは違う感情でもって、アスカはレイという少女を愛してしまったのだった。
 アスカはいまだ力の入らぬ脚に力を込めると、ふらつきながらも長椅子から降り、レイの前の床に自ら身体を横たえた。
 床の冷たさがいまの火照った体には、いっそ気持ち良かった。
「アスカ……」
 涙にくれた紅い瞳で、レイは驚いたようにアスカを見つめた。
「ほら、レイ……早く来なさいよ……こんな恥ずかしいことしてるんだからぁ」
 顔を真っ赤に染めて、それでも自分の確固たる意志でアスカはレイの目前に自分の秘所をさらけ出して見せたのだった。
「あなた……わたしのことを嫌いなんでしょう? どうして……」
 何事にも超然としているかのように見えるレイだったが、アスカが自分を嫌っていたことはちゃんと判っていたらしい。
「いまでも嫌いよ、アンタのことなんか……別にいいのよ、そんなことは! とにかくいまはアタシがアンタに抱かれたいだけなのよっ! 文句があるっ!?」
 いささか乱暴なアスカの言葉が照れ隠しだということはあからさますぎる。
 けれど、そんな機微にはまだ疎いレイは言葉もないまま、アスカの言葉を額面通りに受け取って、ふるふると首を横に振った。
 そんな仕草さえ、アスカにはたまらなく可愛らしく見えてしまう。
 ――あ……アタシってば、ソッチの気があったのかしら?
 不意にこみ上げてきた思いに自嘲したような笑みを浮かべつつ、アスカは仰向けになった姿勢で両脚を中空に持ち上げて開くと、レイの目に自分の大事な部分がよく見えるようにして誘いをかけた。
 レイの目前に広げられたアスカの秘所はLCLによる人外の愛撫を受けて更に淫らに濡れ、何もかも呑み込んでしまう貪婪なイソギンチャクのようなやわやわとした律動を見せていた。
 その淫靡な動きにレイはつられたように膝でにじり寄り、高く掲げられたアスカの右脚を安らげるかのように自分の両肩に乗せ掛けさせ、左脚は床へと降ろさせた。
「うれしい……ほんとうに……アスカ……」
 そう言いながら、レイはアスカの左脚を跨いで自らの腰をアスカの腰へと密着させた。
 ちゅぶっ、と濡れた音が二人の腰の間で弾けた。
「あひっ」
「くふぅっ」
 少女たちが同時に声をあげる。
 濡れきった秘裂同士が擦り合わされ、お互いに吸い付いた音だった。
 ぴったりと密着した少女の秘裂は貝と貝が重なるように相手同士に絡みついて、蠢きあった。
「今度は一緒に……よ。レイ……」
 こくんとレイは頷くと、ゆっくりと腰を動かし始めた。
 アスカは左肩を下にした横臥位を取ると、レイが動きやすいように体勢を整えた。
 レイはアスカの気持ちを酌んで、ゆっくりと風になびく柳のようなしなやかな動きで、腰を動かし初めた。
「ふああああああっ……いいっ! いいわぁっ! レイのぐちゃぐちゃのアソコがアタシのアソコを食べようとしてるみたいっ!」
 擦り付けられるレイの腰使いはしごく単調なものだったにもかかわらず、アスカはすぐさま感じ始めていた。
 シンジとの交合では感じることのできない、全く別の何かが感じられるようだった。
「あああああああっ……アスカ……わたしも……凄い……あふぅ……どうして……なんでこんなに……安心できるの?」
 レイも同じ気持ちだったようだ。
 性技に長けてはいたレイだが、こんなふうに相手を思いやることのできる性交経験はなかったのだ。
 互いに互いを信じる安堵感が、二人の感度を限りなく高めていた。
 しかし、それだけではない。
 二人はシンクロテストの直後から睦みあうことを始めていた。
 LCLがエヴァとパイロットと繋ぐのは周知の通りだ。そして快楽中枢のAー10神経を励起させることによってそれが繋がれることも。
 そう。二人の性感は既に極限状態にまで高められた状態だったと言っても過言ではないのだ。
 普段であれば、こんな行為に耽ることはないから気づかぬままであったろうに。
「ひっ……すご、凄いぃ……レイぃ、レイのオマンコで……アタシ感じすぎちゃうぅ」
「ああっ……あ、アスカ……そんな……恥ずかしいこと言わないで」
 アスカの使った直截的な表現にレイが困ったような声を上げた。
 さすがにそう言うことに関しては、レイはまだおくてのようだった。
 それを察したアスカは言葉でレイを嬲ることに決めた。
 無論、口にすることをはばかる言葉を吐き散らすことで、自分自身も昂ぶらせる事が出来るという目論見もあったが。
「れ……レイのオマンコとアタシのオマンコがいやらしく食べあってるのぉ……涎をたっぷり出しながらぁ……う、動いてる、レイのオマンコがヌルヌルって……」
「嫌……やめて……アスカ……そんな言葉、やめて……」
 そう言いながらもレイの腰使いが衰えたりすることはなかった。
 衰えることがないから、ぐちゃぐちゃと響く愛液同士が絡み合う粘液質の音は絶え間なく続いて少女たちの耳を犯し、理性を刻一刻と蝕んでゆく。
「レイも嘘つきね……だったらどうしてそんなに激しくオマンコを擦り付けるのよぉ……ああっ、だめぇ……気持ちいいっ、レイの出したラヴジュースが、アタシの腿にいっぱいかかってるぅ……はあうっ……」
 そう言うとアスカは空いている右手を擦りあわされる秘裂の間へと差し入れた。
「うあ……すご……こんなにグチョグチョ……」
「ああっ、やぁ……やめ……て、アスカ……そ……そこはぁ……」
 正確に動いていたレイの腰使いにイレギュラーな動きが混じる。
 それが更なる快楽を二人の間に呼び起こす。
「くふぅっ……うふふ……やっぱりレイもここがいいのね……凄く堅く尖ってるわ、レイのクリトリス……」
 柔らかな肉襞に挟まれた手をアスカはレイの方へと向けて固くしこった肉真珠の頂きに指先を這わせた。
「くあっ……だ、だめぇっ……そ、そこだけはあっ!」
「駄目よ、さっきのお返しっ!」
「あひいいいいいいいいいいいいっ!」
 アスカの指先が強くレイの肉真珠を体内に押し込み、ぐりぐりと擦り立てた。
 レイはその過大な入力をされた身体を海老反らせて、アスカの手を挟んだまま硬直した。
 レイはいままでに感じたことのない昂揚感の中で、恐ろしいほどの絶頂を迎えていた。
 ――こ……これが、本当のセックス……なの?
 どうにもならない身体の反応と、全てが真っ白に染め上げられるような感覚の中でレイはおぼろに思った。
 LCLのシンジの思いとも、そしてこういう経験を自分に教え込んだ髭面の男からも与えられたことのない満ち足りたものをレイは、いま、確かに心の中に刻み込むことができたのだった。
「イッたわね……レイ」
 掌におびただしく降りかかる熱い愛液を感じて、アスカがほくそ笑んだ。
 そして、挟まれた手をゆっくりと抜いてゆく。
「ひ……ダメぇっ!」
 レイの身体が跳ねるようにひくついてアスカの右脚が外れてしまい、支えを失ったレイがアスカの上に覆い被さってくる。
「えっ?」
 しかし、アスカはその手を全て抜いてしまっていた。
 ぬらぬらと照り光る淫猥な蜜に塗れた手。
 その手で慌ててアスカはレイの倒れてきた身体を抱きかかえる。
「駄目……もう、我慢できない……」
 ぶるっ、とレイの身体が震えたとアスカが思った瞬間。
 ぷしゃああああああああああああああっ、と明らかに愛液とは違う熱い液体がアスカの股間に向かって勢いよく放出された。
「あひいっ! れ、レイのオシッコがぁっ!」
 汚い、という感想はアスカには既になかった。
 それよりも、熱すぎる液体を勢いよく自分の肉真珠にぶつけられたことによって、アスカも一足飛びに絶頂へと突き上げられてしまったのだった。
「ご、ごめんなさい……アスカ……でも、止まらない……」
 アスカの言葉を間違って解釈したレイが謝った。
「ち……ちがっ……ひあっ、ダメぇっ、気持ち良すぎるぅっ……アタシも……アタシももうイッちゃうぅっ!」
 口の端から泡のような涎を振り飛ばして、アスカも絶頂を貪った。
 シンジとの交合では味わえなかった快楽を心身ともに味わい尽くして。
「ひ……そ、そんな……アタシも……漏れる?」
 一通りの悦楽を噛みしめながら、アスカはどういうわけか自分も尿意を抑えられないことに気がついた。
 リラックスしきった交合が原因なのか、それともレイの放尿によって絶頂を感じてしまったことが原因かは判らない。
「ひあっ……レイ、アタシも……アタシも出ちゃう……漏れちゃうっ!」
「あ……アスカ……出していいの……わたしにもアスカのオシッコいっぱいかけて……」
 そう言いながら、レイはアスカの下腹部を優しく掌で撫でさすった。
「も、もう……だめえぇッ!」
 一声高くアスカが叫ぶと、レイは秘裂を再びぴったりと密着させた。



 絡み合った肉襞の間から、ぷじゅうっ、と間抜けなくらいに聞こえる破裂音を響かせて、黄金色の液体が溢れだしてくる。
「あああああああっ、出てるぅ……いっぱい出しちゃってる……アタシ、レイにいっぱいオシッコかけてるぅっ!」
「ふあああああっ、熱い……アスカのオシッコ凄く熱いわ……」
 だらだらと床に滴る少女たちの淫水と淫液が、小さな水たまりを作っていく。
 排泄物によってできた汚穢な小さな池の真ん中に二人は身を横たえたまま、しかし、それでも少女たちは神々しいほどの美しさを損なうことはなかった。
 何度目かの絶頂を迎えて、少女たちは熱い吐息を漏らしながら、互いの顔にキスの雨を降らせていた。
「ああん……レイの舌……とっても優しい……」
「アスカの舌は……とても熱いわ……火傷しそう」
 そんなレイの言葉を封じるように、アスカは再び唇を重ねていった。
 ついばむような軽く唇を触れ合わせるだけの淡いキッス。
 意地悪くアスカがそれだけを繰り返していると、やがて堪えられなくなったようにレイは自分の唇を割って舌を突きだしてくる。
 ピンク色した尖塔のようなアスカの舌にはすぐには舌を絡めず、アスカは震えて待つ舌にまずは自分の唾液を口を開いて垂らしていった。
 ピンクの舌に銀糸のような唾液が絡んで行く様は、とてつもなく淫猥なものだった。
 口腔に溜まっていくレイの唾液を咽喉を鳴らして飲み下し、アスカが微笑んだ。
「レイの涎……とっても甘い……」
 そんなはずはないのだが、レイの与えてくれる唾液はアスカにとってはこの上ない甘露だった。
「そう……良かった。アスカのもわたしにちょうだい」
 そう言うとレイはアスカとしっかり唇を合わせた。
 アスカはすぐさま口の中に溜めた唾液を舌を使って、レイの口の中に送り込んでいく。
 たっぷりと口腔に送り込まれた唾液を、レイもなんの抵抗もなく飲み下していく。
 さて、すっかり忘れ去られていたシンジはといえば……
 我を忘れてキスを繰り返している少女たちの近くまで、その身を寄せてきていた。
 そして、床に流された淫液をその身に吸い取らせ始めていたのだった。
 まるでフィルムの逆再生を見ているかのような勢いで、愛液と小水、汗と涎の混じった淫液が全てLCLの中へと取り込まれていった。
 すっかり床が乾いてしまっても、アスカもレイもそのことには気づいていなかった。
「アスカ……碇くんのこと……」
 先に思いだしたのはレイだった。
「あ……そーいえばすっかり忘れてたわね」
 本物のシンジが聞いていたら涙しそうな軽い口調でアスカが答えた。
「どーせアイツの分身みたいなもののことだから、そこらの隅でイジけてるんじゃ……」
 そこでアスカの台詞が途切れた。
「どうしたの……」
 アスカの凍りついた視線に気づき、レイも後ろを振り返る。
「碇……くん?」
 そこには確かにシンジが、いた。
 正確にはシンジの外見を模したLCLが、だが。
 二人の体液をたらふく吸って容積を増したせいか、初めのような濃いオレンジ色は薄れ、向こう側がうすぼんやりと透けて見えるほどだった。
 それが、二人の後ろに所在なげに立っているのだった。



 先に我に返ったのはアスカだった。
「……やっぱりシンジね……」
「なにが?」
 アスカの言葉の意図を読み取れず、レイが訊く。
「アタシが言ってやらなきゃ、何も出来ないってこと」
 果たしてそうなのだろうか?
 ゆらゆらと形を留め続けるLCLにそこまでの理性が内在しているのかは、じつに疑問だった。
「それなら……」
 と、レイがアスカの身体の上から降りると、組み敷く裸体をきちんと跨ぎ直した。
 アスカの華奢な身体に負担をかけないように。
「来て……碇くん……」
 そう言うと、レイは自らの指でいまだに愛液を滴らせ続ける秘裂を割り広げた。
 ぱっくりと口を開いたそこから、一筋、淫蜜が滴り落ちてアスカの秘裂に飲まれた。
 どうやってそれを知覚したのだろうか。
 シンジはそれを見て歓喜の表現のつもりか、ゼリー状の身体を震わせた。
「まったくレイったら……」
 アスカは溜息のように漏らした。
「シンジの奴をつけ上がらせるとあとが大変なんだからぁ」
 そう言いながらも、アスカもさして嫌そうなそぶりは見せず、レイの淫蜜が滴り落ちてくるのを受け止めている自分の秘裂に手を添えると挑戦的な笑顔をシンジに向けた。
「ほら、早く来なさいよ。こんな美少女二人が誘惑してあげてるのよ。これで出来ないなんて言ったら、アンタとは二度と寝てあげないからね」
 それを聞いたシンジは嫌だと言うつもりか、それとも冗談じゃないとでも言うつもりかレイの言葉を聞いたときよりも激しく震えると、ずるずると二人に近付きはじめた。
「やっぱりアスカの言葉の方が碇くんには効くみたい」
 ほんのちょっぴりの嫉妬と淋しさの混じった声で、レイがこぼす。
「大丈夫よ、レイ。すぐにあんたの言うことも聞くようになるわよ。なんたってバカシンジなんだから」
 そう言って、アスカは目の前にぶら下がるサクランボのようなレイの乳首に舌を伸ばして、転がした。
「ああんっ……あ、ありがと……」
 再び自分抜きで睦み始めた二人の少女に除け者にされることを恐れたか、シンジはずるずると二人の上に覆い被さろうとした。
 だが、その形態を維持するのが限界で、それ以上の動きはシンジにはかなわなかった。
 目の前で蠢く白い裸体を賞味するためには……
 シンジは擬態を解くことを躊躇しなかった。
 これ以上近付く必要がないので脚を崩し、冗長な胴体を縮め、なんの役にも立たない頭をその中に溶かし込む。
 そして出来上がったのは四本の極太の触手と、それを支えるための醜怪な塊だけだった。
 それでも、それだけあれば充分にこの二人の少女を犯し尽くし、満足させられる。
 びゅるん、とその触手を一振りするとシンジはそれを二人の秘裂の入り口に押し当てた。
「や……やっと、来たわね」
「ああっ、碇くん……」
 濡れた秘裂にシンジは得体の知れぬ、とはいってもLCL以外の何物でもない粘液をたっぷりと塗り付けながら極太の頭を擦り付ける。
 ときには自由に開閉することのできる尿道口もどきで肉真珠を嬲ることも忘れない。
「あひっ……凄いヌルヌル……し……シンジのクセにやるじゃない……ひっ、いいっ」
「い……碇くん……いつもより……とても優しい……ああ……気持ちいい……」
 アスカもレイも手を己の股間に差し入れて、秘裂をまさぐるシンジの頭を優しく撫で回し、絡めた粘液でその柔らかく蠢く肉茎を撫でさする。
 自分を愛撫してくれる掌にもたっぷりと汚穢な液体を吐き出して、シンジもまた気持ち良さそうにその全身を震わせていた。
 しかし、残りの二本はどうしたのだろうか?
 アスカは見た。
 レイの肩越しに、ぴょこんと顔を出したシンジの姿を。
 レイも見た。
 アスカの肩そばに遠慮がちに這い寄ったシンジの姿を。
 そして二人の少女は同時に悟る。
 シンジがどうして欲しがっているのかを。
 だから、二人は大きく口を開けて身体を互いに重ねていった。
 互いのそばのシンジと近づけるように。
「ぐぅっ……むふうっ、ふっ……ううっ……おぶぅっ……」
「うぶっ……ぶ、ぶふぅっ……ふむんっ……はぶうっ……」
 少女たちの小さな口が犯されたのは同時だった。
 シンジは容赦なく少女たちの小さな口腔を犯しながら、とくとくと汚穢な粘液を口の中いっぱいに分泌させて飲ませていく。
 ――凄い……ザーメンなんかよりもねばねばしてるぅ……
 ともすれば咽喉を塞いでしまいそうな粘度の高い液体で口の中を満たされながらも、アスカは決して嫌な気持ちではなかった。
 ――碇くんのこれ……いつもよりずっと濃いわ……
 レイは何度か味わっているそれが、普段と違いすぎることに驚きを隠せなかった。
 その事実はレイの矜恃をわずかながら傷つけたが、それ以上に悦びがいまは勝っていた。
 アスカとこのような関係になれたことと、アスカと二人でならばシンジに本気で愛してもらえそうだということが判ったからだった。
 だから、レイもいつも以上の情熱を込めて、シンジを口の中で必死に愛した。
 ――シンジの奴、やきもちやいたのね……
 口の中を激しく蹂躙する触手の荒々しい動きに、アスカは舌と唇でたっぷりと奉仕しながら苦しいながらも微笑を浮かべた。
 ――レイとアンタとじゃ愛しかたが違うってのにね……
 本物とは違う、かなり大きな鈴口に舌を差し込んで、たっぷりと送り込まれてくる粘液を掻き出して飲み下しながらアスカは思った。
 ――アタシの中で出していいのはアンタだけなのよ……
 アスカはレイを疑似的な妹の位置に置いたのだった。
 それは家族がいても、家族になれなかったアスカの境遇がそうさせたのだ。
 だからアスカにもう最前のような背徳感はない。
 その代わりに心満たされるような愛おしさと幸せだけがあったのだ。
 そしてシンジは……シンジの存在だけが、再び唯一のもっとも近い他者となっていた。
 人が唯一他人を迎え入れるとば口にある「恋人」ととしての存在に。
 ――アタシの口でイかせてあげるわ……シンジ、アタシにたっぷりと出してぇ……
「ふむっ……あむっ……はぶぅっ……」
「あぶぅ……ふぶぅ……ぷあっ……」
 しばらくは少女たちの上げる荒い鼻息だけが聞こえていたが、やがてそこに淫らな水音が加わり始めた。
 アスカとレイは両手でしっかりとそれを握り締めて、それが放出するであろう大量の粘液を顔で受ける準備を始めていたのだった。
「ちゅばっ、ちゅぶっ……ねぇ、まだなのぉ……早く……早くアタシの顔にシンジの濃い奴をいっぱいかけてぇ……」
 腰骨を粉砕しそうなくらいに甘く響く声でねだりながら、アスカは集中的に鈴口を責め立て、ヌルヌルになった両手で奇妙な硬さを持つシャフトを扱き上げる。
「ぴちゅっ、ちゅうううううっ……碇くん……こんなに我慢して……すぐに出していいの……わたしの口にいっぱい碇くんの思いを注いで……わたしは全部飲んであげるから」
 これまた脳味噌を白紙に戻してしまいそうな甘く鼻にかかる声で、レイまでもがねだった。
 こんな淫らな誘い声を耳にして、その誘惑に耐えられる人間なんぞいやしないだろう。
「早くぅ……ねぇ、早くぅ」
「来て……ね、碇くん」
 激しく動かされる少女の舌と唇と指。
 そしてついに……

 
ブシャアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!



 凄まじい勢いの射精が始まった。
 それはもはや射精などと呼べる代物ではない。
 高圧水をホースでまき散らしたようなものだった。
「ふわあああああああぁっ! 凄い、凄いよぉシンジぃっ!」
 べっとりとした、液体というよりはもはや半個体状のLCLの生み出した精液を顔面に受けてアスカは狂喜していた。
 熱く汚穢な液体に顔を汚されるだけで、アスカは絶頂へと蹴り上げられていた。
「あひいいいいっ……凄く熱くて、濃いのぉ……の……飲めないよぉ、こんなねばねばしてるのぉ……」
 一方、レイは約束通り射精が始まった瞬間にそれを口腔奥深くまで飲み込み、シンジの吐き出した精液を咽喉の奥に受け止めていた。



「ぐふうっ……ぶふっ……」
 苦しげなおめき声を上げながらも、レイはその恐ろしく濃い液体をなんとか飲み下していた。
 ――こ……こんなに濃いなんて……信じられない……
 咽喉に絡んで流れ落ちないそれを、固形物を飲み込むような苦しさでレイは目尻に涙を浮かべながらもなんとか体内へと流し込んでいた。
 ――碇くんがくれるものなら……わたしは……
 だが、レイの頑張りもそこまでだった。
 気管までもをふさがれかけて、レイは激しく咳き込み、アスカの顔の上にシンジの精液を吐瀉してしまった。
「あはあああああああっ、レイのもアタシの顔にかかってるぅ……熱い、あつぅいいいいいいっ! もう……もうだめぇ……イクぅ、アタシもうイッちゃうぅっ!!」
 これまでにないくらいに自分を汚されたにも関わらず、アスカはその状況に完全に酔い痴れていた。
「ごめんなさい、ごめんなさい。アスカっ!」
 自らの行為と、それに酔うアスカに何をしたらいいのか判らずに、レイは衝動的にアスカの顔を汚した精液を舐め取り始めていた。
 そんなレイの顔にも、まだたっぷりと残っているシンジの精液がこれでもかというくらいにぶちまけられる。
「はあああああああっ、熱いの……碇くんの熱いのがいっぱいわたしにかけられてる! 駄目、わたしも……わたしもイクのね……気持ち良くてイッちゃうのね」
 そしてシンジが最後の汚穢な液体を凄まじい勢いで二人の顔に叩きつけた。
『あひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!』
 少女の絶叫がユニゾンして狭い部屋いっぱいに響き渡った。
 アスカは背を反らしてブリッジするような姿勢で。
 レイは身を竦ませて耐えるような格好で。
 ――シンジぃ……
 ――碇くん……
 思いは一つの愛おしい人の表情を脳裏に思い浮かべ、二人は完璧なる絶頂感の中にいた。
「く……はああああっ」
「う……ふううううっ」
 悦楽の大波にさらわれた感情がようやく戻り、二人の少女は大きなため息を吐き出して互いの姿をようやく目にした。
 どろどろの汚液に塗り固められた、秀麗な顔。
 それだけに悽愴な美がそこにはあった。
 言葉もなく、二人は互いの顔を舐めあう。
 穢れてもなお美しい最愛の相手として。
 だが、そんな無言の交歓も長く続くはずがない。
 シンジはまだ、満足などしていないのだから。
 そう、少女たちの一番大事な、そしてもっとも美味なるところを味わい尽くすことなく終わりが来ることなどありえないのだ。
 静かに二人の顔を蹂躙した触手が本体へと引き戻される、しかしそれはすぐに、二人の秘裂を静かに愛撫し続けていた太い触手と並んだ。
 その配置が、何を意図するのかは明白だったが当のレイとアスカはそのことには、まだ気づいていなかった。
「ひっ!」
「ふあっ!」
 突然太いほうの触手の先からスプリンクラーのように粘液が噴出し始めたのだった。
 その細かく、けれどはっきりした刺激はアスカとレイの肉真珠をくすぐり、淫らに咲き誇る濡れた花弁を震わせ、更にじっとりと湿らせた。
「いいっ、凄いぃ……それぇっ……シンジっ、それ気持ちいいっ!」
 白い咽喉を無防備に曝してアスカはのけぞる。
「はあっ、やさ……しい……碇くん……」
 レイは指を噛みながら、必死に快感に耐えていた。
 しかし、そんなことはシンジにとっては序の口にしか過ぎなかったようだ。
「くぅあっ!」
 声をあげたのはアスカが先だった。
「そ、そんなところぉっ!」
 粘液の噴出を繰り返してアスカの柔襞を愛撫していたシンジは、先程精液を出して少しは細くなった触手をそろそろと伸ばし、よりによってアスカの小さく窄まった菊座への侵入を開始しようとし始めたのだった。
「い……あ……だ、だめぇっ……あ、あひ……そ、そこは全然違うぅ……」
 しかし、度重なる愛撫と絶頂によって弛緩した菊座はアスカが思うほどには緊張してはいないのだった。
「そこは……だめぇ……汚いからぁっ!」
 細く伸ばした触手をシンジはアスカの閉じられた菊座に押し付け、まだ湧き出す粘液をアスカの直腸内に流し込み、頑なな理性と締め付ける筋肉とのプロテクトを解きほぐそうと精緻な動きを始めていた。
 それがアスカに与える快楽は半端なものではなかった。
「あっあっあっ……ひあっ……こ、こんなとこでも……感じるぅっ! いやぁ、あたし変になるぅっ……気持ちいいのっ! アナルでも感じちゃってるうっ!」
 いまだに一度も犯されたことのない器官を犯されようとしているアスカには羞恥心も厭悪も感じる暇も与えられなかった。
「だ……大丈夫、アスカ……碇くんはこっちが好きなの……ああっ、は……入ってくる……わたしにも入ってくる……」
 レイは菊座を犯されるかすかな痛みと多大なる悦楽のないまぜになった感覚に耐えながら、安心させようというのかアスカに声を掛ける。
「わたしは……ああっ、いつも……こっちで……ひぃ……愛して……いた、から……あはあっ」
 そう言うとレイはアスカの瞳から快感のあまりに流された涙を優しく舐め取って行く。
「れ……レイぃっ、おねがいぃ……キスしてぇ……こわいの、こわいのぉっ! 気持ち良すぎて怖いのよぉっ!」
 アスカは無我夢中でレイの背中に手を回すと同じくらいに華奢な体を力いっぱい抱きしめる。
「も、もう一度……い……一緒に……」
 それ以上、レイは言わなかった。
 言わなくとも十分に思いは伝わったはずだから。
 それに、それ以上は言わないで、といわんばかりにアスカの唇がレイの唇にむしゃぶりついてきたのだから。
 互いの唇と舌とを激しく絡ませあい、唾液と淫液の残滓を交換して飲み下しあいながら、二人はきつく三つの液体に爛れきった秘裂を押し付けあった。
 もはや、羞恥心の欠片をこの二人からは見いだすことは難しい。
 ただ、快楽を突き詰めあいたいと言う気持ちしかないのだった。
 たとえ言葉で「恥ずかしい」とは言っても、それは自ら快感を煽り立てるためだけのものでしかないのだった。
 行為以上に言葉によっても気持ち良くなれることを、アスカもレイも既に知ってしまっていたのだから。
 激しく絡められていた舌が離れた。
 それは二人が耳を犯す言葉を望んだから。
「あ……感じる……感じるのぉっ! アタシのお腹の中でシンジがぁ……シンジがうねってるぅ……いやぁ……お腹を犯されてるのに、なんでこんなに気持ちいいのよおっ!」
「ああ……激しい……ッ、わたしのお腹も碇くんでいっぱいに膨らんでる……嬉しい……わたし、凄く嬉しい……」
 狂気のような悦楽に光を失った瞳から滂沱の涙を流し、だらしなく開いた唇からは涎を絶え間なく流してアスカは引きつるように言う。
 レイも、アスカと同様だった。
 沈着冷静、と言うよりも何事にも興味を示すことないはずの彼女の仮面は今や完全に打ち砕かれ、その下に隠されていた少女……いや、女としての顔を完全にアスカの前にさらけ出していた。
 それでも……まだ……
「ああっ……だめぇ……まだあ、まだなのぉ……シンジぃ、早くぅ……早く挿れてぇっ! お尻だけじゃ足りないのよぉっ!」
「わ、わたしも……わたしも碇くんをもっと感じたい……いいの……壊れてもいいから、わたしにも挿れて……」
 少女たちは示し合わせたように、わずかに腰を浮かせあうとお互いの秘裂へと指先を伸ばして、それをぱっくりと開きあった。
 愛液と菊座から滴るシンジの分泌した粘液でずるずるに濡れたそこは、恐ろしいほどに汚れていながらも、この上なく魅力的な場所と化していた。
 肉真珠を弄ぶことに終始していたシンジもようやく頃合いと見たのか、ついにその頭を滾らせると、少しずつ、この期に及んでまだ焦らすかのようにゆっくりゆっくりと少女たちの秘裂の中へと侵入を開始した。
「あっあっああああああっ! 来るぅ……シンジがぁ……アタシのぐちゃぐちゃのオマンコの中に入ってくるぅっ!」
「ふぁ……ああああああっ! わ、わたしの中にも碇くんが……ふ、太くて……硬いのが入ってる……き、気持ちいい……こんな気持ちいいことが……あるなんて……」
 そして、完全にそれが少女たちの中へと埋没すると、シンジの触手は到底人間では為しえない動きを開始した。
 自分に身体を惜しげもなく開いてくれた少女たちを完膚無きまでに、自分だけの性奴隷と為さしめるかのように。
『きゃあああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!』
 またしてもアスカとレイの悲鳴がユニゾンする。
 アスカもレイも白目を剥いて、悶絶していた。
 無理もない。
 少女たちのまだまだ未熟な腟の中へと侵入したシンジは、腟内壁に侵入した部分全てににまるでルアーに使うミミズの擬似餌のような腫物を表面に幾筋も浮かばせ、縦横無尽にそれを動かし始めたのだった。
 バイブレーターにも似たような機構の内装されたものがあるが、そんなものとは比較しようのない明確な突起は激しくランダムな動きで膣の中を暴れ回った。
「きひいいいいいっ! し、死んじゃ……死んじゃうぅっ! シンジがっ……ゴリゴリって、オマンコの中を抉ってるうッ! アタシ死んじゃうよぉっ! く……狂うぅっ!」
 投げ出した四肢を不随意にじたばたと暴れさせ、アスカは何度も何度も絶叫した。
「くああああああっ! だ……駄目……こんなことされたら……わたし……耐えられ……ない……おかしく……なるぅ……」
 レイは身体の下で暴れるアスカを抑え込むようにして、そうすることでシンジの暴虐な愛撫の与える快感から必死に逃れようとしていた。
 だが、二人の抵抗などなんの意味も持つわけがない。
 シンジの動きは少女たちが見せる狂態に合わせて、なおいっそう激しくなるばかりなのだ。
 二ヵ所の穴に差し入れたそれを交互に出し入れし、そうしながら、突き入れる根元に鞭毛のような細い触手を更に生んで極限状態に追い込まれた肉真珠を激しく撫でさすり、時には糸のようにしたそれで締め付けた。
「お……オマンコとアナルでグリグリしてるぅっ! 感じちゃうぅっ! こんな……普通じゃないのにぃっ! いやぁっ! クリトリスまでえっ! クリまでいじられたらあっ! ああっ、狂っちゃうっ! アタシおかしくなっちゃうよおっ! いひ……いいよぉぅ……気持ち良すぎるぅっ……あはあっ……いひ……いひいいいいいいいぃっ!」
 白目を剥いて、アスカは完全に悶絶していた。
 それでも気が狂うことも死ぬこともなく、永遠の悦楽の煉獄にアスカは甘美な苦しみを享受し続けるしかないのだった。
「い……碇くんに……狂わされるなら……それでもいいのっ! 前も後ろももっと突いてぇっ! もっと……もっと激しくして……いいの……ああっ……こ、こんなにぃ……こんなにわたし感じてる……」
 レイはなんとかまだ理性を保っていた。
 積極的に快楽を追い求めるアスカとは違い、レイはどちらかといえば受け身なほうだったからだ。それでもいままでとは比較にならぬ快楽にレイの理性も崩壊する寸前ではあった。
 代わる代わる犯される菊座と秘所に与えられる刺激に腰をひくつかせ、限りない昂ぶりに膨らんだグミキャンディーのような柔らかいくせに硬さのある乳首を、シンジが吐き出した粘液に絡めてお互いに擦り合わせて、身体全体を駆け抜ける愉悦にただただ涙する。
「ひいっ! む、胸ぇ……胸もイイッ! レ……レイの固い乳首が擦れてえっ! ねぇ、ねぇレイぃ……もっとぉ、もっと擦り合わせてぇっ!」
 そう言うとアスカはぐいっと背を反らして、重力に重く潰された豊かな胸を突きだし、レイの胸にぶつけてくる。
「わ……わたしもぉ……アスカの乳首とわたしの乳首が擦れてるぅ……ああっ、いやらしい……わたしこんなにいやらしいのね……本当のわたしはこんなに淫らだったのね……気持ちいい、胸が、乳首が、ああっ、もう駄目……身体じゅう全部気持ちいいの……」
 レイの理性もとうとう事切れたようだ。
 アスカと擦りあわせる身体も、もうレイの意志を離れ、勝手気まま、身体が感じるままにしか動いてはいなかった。
 もはや二人の少女とLCLの塊、と呼べるような状態ではなくなっていた。
 そこに「ある」のは淫らに蠢き、汚液を吐き出し、塗り付けあって悦んで絡み合う三つの肉の塊に過ぎなかった。
「も……もぉだめぇ……イク……アタシ、ホントにイクのぉ……イッちゃうのぉ……ねぇ……いっぱいぃ……いっぱいだしてぇ……シンジぃ……」
「ああっ……そう……わたしの中に……わたしのいやらしいところに碇くんの熱い汁をいっぱい飲ませてぇ……」
 さんざん少女たちを嬲り尽くしたシンジだったが、とうとうその思いが満たされる瞬間が来たようだった。
 本体がぶるんと一回、大きく震えた。
 と、思うとそれが触手側へと全て吸い込まれる。
 次の瞬間。

 
ブビュウブブッブビュバブブブブッブシュブッ!!!

 触手の頭が突き込まれた秘裂と菊座から激しく淫らな音が響き、瞬時に吐き出された液体が逆流して漏れ出した。



「いひいいいいいいいいいいいいいっ! ひいっ! ひあああああああっ!」
「ひああああああああああああああっ! あふぅ! いいいいいいいいっ!」
 少女たちの子宮口を抉じ開けんばかりに亀頭を突き込まれたところに、凄まじい勢いの粘液を噴出されてアスカもレイも一気に絶頂へと達していた。
 怒濤の勢いで粘液を放ちながら、持ち手を失ったホースのようにシンジは少女たちの膣の中を上下左右に擦り上げて暴れ狂う。
「いやぁあああああああっ! はっ、あっ、ああっ、もう……もう死ぬ……こんなに中を擦られたら死んじゃうぅっ! ああああっ、オマンコもアナルもシンジのザーメンでいっぱいぃ……溢れてるぅ……シンジのザーメンがアタシのオマンコで溢れてるぅ……凄い、凄いよぉ……シンジがアタシに染み込んでくるみたいぃ……」
「溢れてる……わたしの子宮を碇くんの精液がいっぱいにしてる……ああ……凄い……わたしいま、凄く幸せ……あひっ……幸せで……死んじゃう……漏らしたくない……碇くんを全部わたしの中に受け止めたいのに……くはぁっ、駄目……それでも全然足りないのね……こんなに……わたしにこんなにいっぱい出してくれるなんて……うれしいぃ……」
 少女たちは互いの身体を貫くそれにありったけの思いを込めて、めいめいの答えを言葉にした。
 その途端のことだった。

 
バシャアアアアアアアアアアアアアアアッ!

 突然、アスカとレイの中で更なる粘液が弾けた。
 それはまるで腟圧にシンジが負けて砕け散ったかのようだった。
 だが、その衝撃は二人の少女の快感を刹那に燃やし尽くさせるのに十分過ぎるものだった。何故なら、その小爆発は少女たちの狭苦しい膣の中で半固体のグミが四方八方に飛び散ったようなものだったのだから。

『きゃああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!』

 二人の少女の甲高い悦楽に塗れた絶叫がまたしても部屋の中いっぱいに響き渡った。
 ただ、今度の悲鳴は先刻のものとは違い、これで全てが終わると聞く者にも判るだけの満足感を伴っていた。

 しかし、そこで不思議なことが起こった。
 弾け飛んだLCL。
 思いを全て遂げたそれが、消えた。
 少女たちをあれほどまでに塗りこめていた汚液が全部消失してしまっていたのだ。
 確かにまだアスカもレイの身体もぐっしょりと濡れてはいたが、それは自らが分泌した体液だけだったのだ。
 普段ならば絶頂の余韻に浸り、からかうようにお互いを指先でまさぐりあって愛を確かめあうはずの後戯がないことに、アスカは凄まじい不満を覚えていた。
 仕方なく、レイの身体を抱きしめるとアスカはぽつりと言った。
「あんた……いつも一人でこんなことしてたの?」
 そうだ。この不満はまるでシンジを求めたくとも求められないときにしてしまった自慰の後に感じる怒りとも悔しさともつかない思いだということにアスカは気づいた。
 だからこそ、目の前にある確かなレイの華奢な体を抱きしめていたのだった。
 そう。仕方なく、ではなく抱きしめたかったから、だ。
「そう」
 レイもいつもの口調に戻り、短く答える。
 けれど、レイもアスカの身体にしがみつくようにしていた。
 まるで母親に甘えるようにして。
 その理由がアスカには判るような気がした。
 ずっと、これを続けてきたレイ。
 このおぞましいくらいの性の悦楽「だけ」についてならば、確かにレイはアスカ以上のことを知ってはいるだろう。
 だが、本当のセックスは悦楽だけのためにするのではない。
 身体と心、この二つを繋ぎあわせて確かな絆とするために男と女がする行為なのだ。
 全てが終わって、たった一人でいまの悦楽を思い起こすようなことになるのなら、アスカは手酷い自己嫌悪に陥るしかないのが自分で判る。
 確かにレイには、このシンジの思いの残滓を遂げさせるという明確な目的があった。
 だからこそ、今日ここに自分を巻き込んでまでそれを遂行した。
 だが、このあとレイはどうすればいいというのだ。
 毎回、シンジの思いの残り滓と交合し続けることでシンジに対する思いを自ら誤魔化し続けなければならないのか。
 そんなことはアスカには到底許せなかった。
 だから、アスカは言わずにはいられなかった。
 優しく、レイの滑らかな背中を撫でさすりながら。
「レイ……アンタ、今夜の予定は?」
「自宅待機」
「なら……今夜はアタシの家に来なさいよ」
「どうして?」
 意外なアスカの申し出にレイは頭を起こすと、本当にきょとんとした瞳をアスカに向けた。
「アンタもバカァ? アタシのところに来ればシンジがいるのよ。こんな自分の思いだけ遂げたら消えちゃうような無責任な奴じゃないのが」
 バカ呼ばわりしながらも、アスカの瞳には優しい色だけがあった。
 その蒼い瞳に見つめられて、レイの頬にかすかな朱がさし、恥ずかしげに問い返す。
「え?」
 そんなレイの表情の意外な豊かさにアスカは改めて気づきながら、言葉を重ねた。
「今夜はちょうどミサトも帰ってこないしね。朝までたっぷり楽しめるわよ」
 今度こそレイの顔に驚きの色がいっぱいに広がった。
「え……まさか?」
 レイの否定しようとしたことをアスカはなかなか凄みのある笑顔で肯定する。
「そのまさかよ。アタシとアンタでバカシンジをとことんまで犯してやるのよ! あのバカの本物の精液を一滴残らず絞り尽くしてやるわ」
 レイの顔に人さし指を突きつけて「アンタ」を強調してアスカは力強く言い放つ。
「そんなことしたら、碇くん……死んじゃう」
 不安そうに言うレイにふふんと鼻を鳴らしてアスカは笑い、得意そうに言葉を続ける。
「そんなことくらいであのエロザルが死ぬはずないじゃない。もしかしたらレイ、あんたの中にず〜っと挿れっぱなしの出しっぱなしでもアイツ平気かもよ。何しろアタシの初めてのときは何回出したか判らなかったくらいだから」
 ぽっとレイが頬を紅く染めた。
 本物のシンジに抱いてもらえるかも知れないと言う期待がレイの頬を染めさせた。
 だが、レイは不意に真顔に戻る。
「でも……あなたはそれでいいの?」
 レイのひたむきな視線を受けて、アスカは先刻までの笑顔を照れ臭そうなものへとすり替えた。
「レイ……アスカって呼びなさいよ。アタシもレイって呼んであげてるんだから」
「え……ええ」
「アタシはかまわないわよ……そりゃちょっとはかまうかも知れないけど、でも、レイのことも抱いちゃったんだから……そうねぇ、やっぱり三人の方が楽しめそうだし」
 本当に照れ臭そうに言うアスカを見て、レイがとうとう微笑んだ。



 その微笑みにアスカはどきりと心臓の鼓動が高鳴るのを感じてしまった。
 ――うわ〜っ、この子こんな可愛い顔もするんだ……
 それはいつか、レイがシンジに見せたあの笑顔だった。
 そしてレイはきつく、本当にきつく強くアスカを抱きしめた。
「あなたと仲良くなれて、わたし、本当に嬉しい……」
「アタシも……嬉しいわ。レイ……」
 そう言うと二人は唇を重ねあい、離して互いの顔を見つめあった。
「レイ……仲良くしましょ」
 アスカは再びその言葉を口に昇らせた。
 今度はどんな言葉が返されるのかを期待して。
 いや、返ってくる言葉の真意はもはや疑いようはなかったが。
 それでもアスカはレイの言葉を耳にしたかった。
 そんな思いがレイにも届いたのだろう。レイはにこっと笑うと――驚いたことにそこには間違いなく悪戯っぽい年相応の少女の浮かべる小悪魔的な表情があった――アスカに答えた。

「命令がなくてもそうするわ」


HappyEnd