碇シンジの一番長い一日
Written by Corwin様
「ただいまぁ……」
碇シンジは疲れていた。
足取りは某ウィルスに冒されたがごとくふらつき、見れば頬なぞもこけていたりする。
気のせいか、自動扉の開く音も力無い。
それでも、その手にはきちんと駅前スーパーのタイムセールで買った今夜の食材があるあたり、
もはや主夫の本能が骨の髄まで刷り込まれてしまったと言うことなのか(ほろり涙)
「……?アスカぁ?いないのぉ?」
もし彼の体調が万全であれば、リビングに漂う妖しい気配――なにより、その甘い匂いに気づけたかもしれない。
まあ、それに気づけるくらいに体調が万全ならば、そもそもここから逃げ出すことはあり得ないはずなので、
結果は変わらなかったに違いない。
「あす……?!」
「あ……おかえりぃ……しんじぃ……」
彼を出迎えたのは、甘い媚びを快感で煮溶かしたならばこうだろうというようなとろけた声だった。
――出迎えたのはそれだけではないが。
声の主、同居人にして恋人でもあるアスカは、ソファの上にシンジの方を向くように足を投げ出して座っている。
暑いのか、珠の肌(そのなめらかさをシンジはよく知っている)の上を汗が伝い落ち、あたりの空気に甘い匂いを
付け加えている。
全身の肌も上気しているのがよくわかる。
「アスカ……その……」
「なぁにぃ?」
答える間もアスカの視線――うっとりと快感に浸ったまま、期待をにじませたものだ――はシンジの目を離さない。
恥じらいは見える……が、それすらも快感のスパイスになっているらしい。
それを如実に表しているのは胸。
シンジのせいなのか、日々張りと大きさを増しているその膨らみの中央では、堅く勃ちあがったピンク色の乳首が、
さわられ、もてあそばれ、なぶられるのを心待ちにするかのようにかすかに震えている。
「何で……裸なの?」
まあ、平たく言えばそういうことだ。
「そんなの……きまってるじゃない……」
陶然とつぶやくと、アスカは行為を再開した。
「けだものシンジさまにぃ、犯されて精液を何度もそそがれてぇ、無理矢理快感を覚えこまされちゃったかわいそうな
アタシの躰は、生理が終わると疼いてずきずきして、もうどうしようもなくなっちゃうんだもん……」
言いながら興奮したのか、手の動きが激しくなる。
「んっ……だからぁ……こうやって、帰りの遅いシンジ様を待って、うずくからだをオナニーで
ごまかしていたんじゃないのよぉ……」
シンジの名誉のために言っておくと、彼はアスカをレイプしたわけではない……なに?そんなことは自明の理だ?
(こほん)あくまで、手を出してこないシンジに業を煮やしたアスカが練り上げた誘惑と挑発とで
シンジを行動に走らせることに性交 ――もとい成功した、というのが真相である。
もっとも、アスカの言っていることも全くの見当はずれではない。
挑発したのはアスカではあるが、その効果は予想を大きく上回った。
心情の吐露から、乱暴といえるほど荒々しいベッドへの押し倒し……まではよかったのだが。
その後24時間、主の以内葛城家では喘ぎが途切れることがなかった。
最初の6時間ほどこそ痛みを感じていたものの、少女の体質か少年の才能か。
残りの18時間を、アスカは快感の絶頂に忘我し、それを愛撫の快感によって引きもどされ、
哀願を荒々しく唇でふさがれてはまた貫かれ絶頂へ向けての短く急な坂道を追い立てられる……
その繰り返しで過ごす羽目になったのである。
「んふぅ……しんじが、おそいから……自分だけでなんどもイっちゃって、でもぜんぜんものたりなくって……
せつなくってどうしようも……なかったん、だからぁ……あんっ」
確かにあたりに漂う濃厚な匂いは、よほど長いこと行為を続けなければ醸されることはないだろう。
シンジの喉が上下する。
「ほら……」

恥ずかしげな呼びかけに気を取り直せば……。
膝を両側に大きく開いた状態で、アスカの秘唇がシンジの眼前に晒されている。
愛液にまみれた手がピンク色の性器を指先で開き、ひくつくひだの奥までをシンジの視線に晒す。
「み、みて……こんなに、ひくひくってなって……アタシ、もう……がまんできないのぉ……だから、ねぇ……しんじぃ……」
卑猥なピンク色の淫唇と。
なにより、そう訴えるアスカの羞恥を感じていても快感をこらえきれず訴えかけてくるその表情に。
シンジは不調を忘れた。
「あすかあぁぁーーっ!!」
「きゃあんっ♪しんじぃ♪」
追記。
この後、シンジは3ラウンドこなしてダウンし、ネルフの病院にて極度の疲労と診断され入院することとなる。
アスカはとても不思議がっていた(当然である、健常状態ならば彼は20ラウンド(!!)を楽々こなすからだ)
もちろんその回答を筆者は入手している。
「だめ……いかりく……そんなにした……わたし、こわれ…………はぅぅ……」
ベッドの上で、行為の後の始末もできないままに伏せる蒼銀の髪の少女。
腰のあたりには、こぼれた何かが水たまりを作っている。
「そん……シンジ、これはこすちゅー……ひゃん!……あ、はい……そうですぅ……これは、ほんとに……」
抱き枕に乗りかかるようにして眠る焦茶の髪の少女。
首輪をつけているのは……きっと何かの間違いだと、思う、たぶん。
「……や……そんな、わた……これじゃいれも……はぁん……またぁ……も、おなかいっぱ……こぼれ……」
腰だけを枕に乗せて天井を向けて全身に黒髪をまとわりつかせて眠る少女。
……膝をくくってベッドの枠に固定している布紐は……あまり安眠できるとは思えないのだが。
FIN